楽天モバイル対応端末を使っていない
楽天モバイルの自社回線は、ドコモ、au、ソフトバンクと比較するとまだまだ電波カバーエリアは狭く、「楽天モバイルの自社回線だけ」で使われているのであれば、圏外になることが多くなります。
しかし、実際には、楽天モバイルの自社回線で電波カバーできていないエリアについてはパートナー回線エリアと呼ばれるauの回線エリアが電波カバーしているので、ちょっとしたエアスポットはあったとしても、基本的には電波カバー率は高くなります。
ですので、「楽天モバイルは圏外ばかり」というレビューが多いのは、楽天モバイルの対応端末を使っていないケースが多くあるでしょう。
例えば、楽天モバイルのLTE対応バンドはBand 3で、それに対応している端末なら「楽天モバイルで使える端末」となりますが、実際にはauから借りているパートナーバンドであるBand18にも接続するため、Band 3とBand 18の両方に対応している必要があります。
日本で人気のiPhoneは、スマホの中でも抜群に対応バンド数が多い端末なので、どちらバンドもカバーしていますが、Androidスマホの場合、Band 3には対応していてもBand 18には対応していない端末はたくさんあるので、そうした端末で楽天モバイルを利用すると圏外になることが多くなります。
auのバンド18エリア外
楽天モバイルの電波カバーエリアはどんどん広がっていますが、東京・大阪などの大都市以外では、まだまだパートナー回線エリアの率が高い状態です。
一方で、auはBand 18だけで全てのエリアをカバーしているわけではなく、LTEバンドで言えば、
- Band 1(2.1GHz)
- Band 3(1.7GHz)
- Band 11(1.5GHz)
- Band 18(800MHz)
- Band 26(800MHz)
- Band 28(700MHz)
- Band 42(3.5GHz)
の7つのバンドでカバーしています。
一方で、auが楽天に貸しているバンドはBand18(補完バンドとしてBand 26)なので、auのLTEバンドのうち2/7しか利用できていません。
auが他のバンドでカバーしているエリアが楽天の自社回線エリアであれば問題ありませんが、そうでない場合は楽天モバイルのパートナー回線エリアでも圏外になります。
パートナー回線が終了したエリア
auは、楽天モバイルに貸与している回線を2020年10月22日から、東京・大阪・奈良の一部から提供停止を開始しています。
基本的には、楽天の自社回線の電波カバー率が高くなったエリアから順次終了していっているようですが、それでもカバー率が100%ということはないのでどうしても圏外になるケースが出てきます。ただし、2021年夏には自社回線の電波カバー率を90%以上にするという発表をしているので、ここは1年ほどでかなり解消されてくるとみられます。
また、楽天モバイルは救済策としてMVNO回線(ドコモ)を利用するWifiルーターの貸与をしているのでそちらを利用するのも良いでしょう。
楽天モバイルで「圏外になった」と言われることが多い理由をみてきました。
なぜ圏外が多いと言われるのかはふわっとしている楽天モバイルですが、こうしてみてみると理由は明らかですし、対応策もあるので、しっかりと対策をしてお得な楽天モバイルを使いこなしましょう。